「運送業は人手不足って聞くけど、実際どれくらい深刻なの?」
「人手不足なのに、どうして給料は上がらないの?」
「このまま運送業界で働き続けて大丈夫?」
結論
運送業の人手不足は「当たり前」と言われるほど構造的なもので、当面は続きます。ただ、採用する側として現場で見ている実感は少し違います。実際に起きているのは、人が集まる会社と、人が離れて倒産に向かう会社の二極化です。働く側にとって大事なのは業界の心配ではなく、自分がいまどちらの会社にいるかです。
運送会社を経営しながらドライバーの採用もしている私が、人手不足の本当の理由、2024年問題から2年たった現場の変化、そして働く側がいま取るべき行動まで解説します。
▪運送会社の経営
▪運送業界10年以上
▪ブログ運営5年

経歴を見る
運送業に携わって10年以上、小さな運送会社で社長をしています。
▪経理
▪配車
▪トラックの運転
なんでもやる毎日です。
ドライバーの仕事は、決して楽ではありません。でも、社会にとってなくてはならない仕事です。
だからこそ、1人でも多くのドライバーが「ここで働いてよかった!」と思える職場に出会ってほしい。
このブログでは、運送業界の内側から見た「リアルな情報」や「働きやすい会社の見つけ方」を発信しています。
あなたの転職やキャリア選びのヒントになれば嬉しいです。
★ この記事でわかること
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運送業の人手不足が「当たり前」と言われる7つの理由


ニュースでもよく聞きますけど、そんなに足りないんですか?
数字の上でも、現場の実感としても足りていません。ただ、理由を分解していくと「業界全体がダメだから」ではないことが見えてきます。順番に説明します。
7つの理由|気になるところへ飛べます
理由① 若い人が入ってこない
- 長時間労働
- きつい
- 給料が安い
そんなイメージが先行して、若い人の就職先の選択肢に入りにくいのが現実です。
実際、求人を出してもすぐに応募が集まるということはありません。



私の周りの会社からも「募集しても来ない」という話をよく聞きます。
理由② 普通免許では、トラックに乗れなくなった
2017年に準中型免許が新設されてから、いまの普通免許では2トントラックにも乗れません。


トラックに乗るには、先に免許を取るためのお金と時間が必要——この入口の壁が、若い人を遠ざけています。
理由③ 少子高齢化で、ドライバーの平均年齢が上がっている
トラックドライバーは平均年齢が全産業の中でも高く、50代以上が中心の職場も珍しくありません。


若手が入らないまま、ベテランは年齢を理由に第一線を退いていく。入る人より引退する人が多ければ、足りなくなるのは当然です。
理由④ 拘束時間が長い——荷待ち・積み下ろしは給料になりにくい
ドライバーの仕事は、走っている時間だけではありません。
- 荷物が準備できるまでの荷待ち
- 現場での積み下ろし
この拘束時間が長い割に、給料に反映されにくいのが実情です。
「働いた感覚」と「手取り」が釣り合わない。このズレも、人が離れていく大きな理由です。現場のきつさの実態は地場ドライバーはきつい?5つの理由でも書いています。
理由⑤ 残業の上限規制で「運べる量」が減った
2024年4月から、ドライバーの時間外労働は年間960時間までに制限されました。いわゆる2024年問題です。


1人が走れる時間が減れば、同じ人数では同じ量を運べません。仕事はあるのに人が足りない状態に、規制が拍車をかけた形です。施行から2年たった現場の実態は、次の章で詳しくお話しします。
理由⑥ 仕事量は増え続けている
ネット通販の普及で、運ぶ荷物の量は増え続けています。


担い手が減るなかで、仕事だけが増えていく。この需給バランスの崩れが、人手不足を「一時的な問題」ではなく「当たり前」にしてしまいました。
理由⑦ ブラックな会社が多く、入っても人が辞めていく
そして、現場の感覚でいちばん大きいのがこれです。
- 長時間労働
- 安い給料
- 休めない
そういう会社は、せっかく人が入っても続きません。募集して、入って、辞めて、また募集して——この繰り返しをしている会社が、業界の「人手不足」のかなりの部分を作っています。
◆ 経営者の一言
人が足りないのではなく、ブラックな会社に人が居つかない。これが現場から見た人手不足の正体です。
【施行から2年】2024年問題で現場はどう変わったか
残業上限の規制が始まったのが2024年4月。この記事を書いている2026年で、ちょうど2年がたちました。
当時は「これでドライバーの待遇が良くなる」と言われました。ただ、現場の実感は違います。
正直、「稼げなく」なった
残業が制限されるということは、残業代が減るということです。
トラック運転手は走った分だけ稼ぐ給料体系が多いので、上限規制は手取りに直撃しました。



労働時間は確かに減りました。ただ、その分給料も減った。これが2年たった現場の正直な実感です。
体は楽になったのに、給料明細を見るとため息が出る。
残業を隠す会社も出てきた
もうひとつ、見過ごせない変化があります。上限を守っていては運びきれない、稼がせてやれない——そこで、記録の上だけ残業を減らして、実際には走らせる会社が出てきました。
もしあなたの会社が残業時間をごまかしているなら、働きすぎの問題だけでは済みません。
「法律を守れないほど経営に余裕がない」という危険信号でもあります。当てはまる方は、潰れそうな運送会社の前兆17選で会社の状態を確認してみてください。
人手不足で運送業は今後どうなるか
人手不足はこの先も続きます。ただ「業界全体が沈んでいく」わけではありません。経営者として見えている今後は、はっきりした二極化です。
✕ 人が離れていく会社
✓ 人が集まる会社


人が集まらない会社から、倒産していく
人手不足倒産という言葉があります。仕事はあるのに、運ぶ人がいなくて経営が回らなくなる倒産です。
特に危ないのは、人を使い捨てにしてきた会社です。
こういう会社ほど人が離れ、新しい人も来ず、経営不振に向かっていきます。
危ない会社には共通する前兆があります。詳しくは潰れそうな運送会社の前兆17選と運送会社倒産の前兆7選にまとめています。
まともな会社は、待遇を上げて生き残る
給料や休みに余裕があるから人が定着し、人が定着するから仕事も安定する——この良い循環が回っている会社が、生き残っていきます。
そういう会社には共通の特徴があります。まともな運送会社の特徴7選と見分け方で詳しく解説しています。
働く側はいま、どう動くべきか


ここまで厳しい話が続きましたが、人手不足は働く側にとって悪い話ばかりではありません。むしろ、はっきりチャンスと言えます。
そして、いい会社に移れたときの変化は大きいです。給与が上がり、休みが取れて、満足度が高い。だから長期的に働けます。
経験者はもちろん、未経験から挑戦する人にも追い風が吹いています。
最初にやるべきは転職活動ではありません。いまの会社が「人が集まる側」か「人が離れていく側」かを見極めることです。
こんな会社は要注意
当てはまるものが多いなら、潰れそうな運送会社の前兆17選で危険度をチェックしてみてください。
転職に動くなら、エージェントは1社に絞らず、2〜3社を併用してください。理由は3つあります。
人手不足のいまは、働く側に有利な条件が出やすい時期です。下の2社は無料で使えるので、まず市場を見るところから始めてください。
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より詳しい比較はトラックドライバーにおすすめな転職エージェント5選をどうぞ。
【現役社長の本音】いる会社で、未来はぜんぜん違う
最後に、経営者としての本音をお話しします。
うちの会社はいま、人は足りています。ただ、周りを見れば人手不足の会社のほうが多い。同じ業界で、同じ時代に、この差が出ています。
違いは何か。私は「会社が社員のことを考えているかどうか」だと思っています。業績の良い会社は待遇を良くできる。待遇が良いから人が集まり、定着する。逆の会社は人が離れ、さらに苦しくなる。



運送業はなくならない仕事です。ただ、いる会社によって、あなたの未来はぜんぜん違う。これだけは断言します。
業界の人手不足を心配する必要はありません。心配すべきは、自分が沈む側の船に乗っていないかどうか。それだけです。
まとめ|人手不足の業界で「どの会社にいるか」がすべて


運送業の人手不足は構造的なもので、すぐには解消しません。ただ、それは働く側にとって悪い話ばかりではありません。この記事のポイントをおさらいします。
◆ あなたの次の一歩
いまの会社に不安がある方
→ 潰れそうな運送会社の前兆17選で危険度をチェック
良い会社の条件を知りたい方
→ まともな運送会社の特徴7選で見分け方を確認
転職に動き出す方
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人手不足はピンチではなく、まともな会社に移るための追い風です。動くなら、市場が売り手のうちに。
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